3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(9月22日~9月28日)
あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年9月22日から9月28日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。
・放課後児童クラブは小学生の子育てをする保護者の3割が何らかの形で関わっている社会インフラです。まずは有権者の方に私は言いたい。「放課後児童クラブの事を取り上げている候補者を優先的に考えてみてはどうですか?」。そして立候補する側に言いたい。「放課後児童クラブは本当にいろいろな問題が山積みです。困っていながら解決の糸口が見つからず途方に暮れている保護者、職員が大勢いるのです。政治家としてその問題の解決に取り組んでくれませんか。その期待を集めれば当選できるかもしれませんよ」と。(9月23日掲載)
・児童クラブの基準類はユルユルですが、現場の意見をしっかりと集めて分析して、必要なトイレの数や面積について明確な基準を国は設定するべきです。児童クラブにおけるトイレは、人が生活する場として児童クラブが位置付けられている以上、清潔で不安のない設備を整える必要があります。トイレの数が足りないのはもちろん、古くて臭うようなトイレは、人が快適に過ごす上で重大な障害です。また、男女で区別されていないトイレは性のプライバシーについての配慮に欠け、人権上の問題があります。トイレこそ、児童クラブにおいては、しっかり予算をつぎ込んで整備するべき最重要な場所です。(9月24日掲載)
・週5日、児童クラブに子どもが通っている世帯に降りかかる問題として、子どもがクラブに行きたがらなくなった、というものがあります。そんなときは、その嫌がる理由を丁寧に子どもから教えてもらうことが必要です。いじめがある、クラブの環境が自分に合わない、嫌な職員がいる、知的好奇心を満たせないという子どもにとって否定的な要因でクラブに行きたくないのか、あるいは「クラブはクラブで楽しいけれども、もっと他に自分にはやりたいことが見つかった」からクラブに行きたくないという子どもの成長の証なのかは、親とクラブ側がしっかりと把握することが必要でしょう。(9月25日掲載)
・放課後児童クラブで働く人と運営する人の基礎知識シリーズ第3弾は「時間外勤務」。大事なことは経営側が「時間外勤務を適切に管理する」ことであり、それには「時間外勤務が確実となった段階で事業者が把握する」ことと、「実際に行われた時間外勤務について確実に把握する」ことです。これにより、勤怠管理がおろそかになることがなく、かつ、職員の時間外労働を適切に管理することができます。それはすなわち、時間外労働に関して適正な時間外割増賃金の支払いを確実にすることであり、いわゆるサービス残業を起こさないことになります。(9月26日掲載)
・放課後児童クラブの待機児童は、子どもの最善の利益を損なうことはもちろん、待機児童に直面した保護者は仕事を変える、辞める、いろいろな対応を迫られます。その場合、ほとんど人生やキャリアの変更を迫られるのは女性です。結局のところ、子どもの育ちに関わることを期待されるのは女性であり母親であるという固定観念がいまだ残る日本社会で、待機児童問題は女性の社会進出や女性個人のキャリアに、意図せぬ不利益な変更を及ぼしてしまいます。(9月27日掲載)
・新内閣、石破新首相には「放課後児童クラブを充実させることは、その世界で働く人たちへの投資が必要だ」ということを理解していただきたい。現状は、放課後児童クラブの事業者に届くカネ、つまり予算はとても十分な待遇を職員、労働者に届けることができません。児童クラブは構造的な負の要因で、もう倒壊寸前です。その構造の土台には「法による制度設計の不備」や「資格制度の貧弱さ」、そして相次ぐ企業参入でますます盛んとなっている補助金ビジネスの蔓延、つまり税金からなる補助金の多くが事業運営に使われることなく企業の利益に化けてしまうという悪しき現状があります。(9月28日掲載)
〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは9月22日から9月28日まで21の市区町村を紹介しました。(紹介済み821市区町村/全1741市町村)
山口県周南市
新潟県上越市
岡山県勝央町
茨城県常総市
香川県小豆島町
山形県庄内町
広島県庄原市
京都府城陽市
山梨県昭和町
福島県昭和村
群馬県昭和村
北海道初山別村
北海道白老町
埼玉県白岡市
福島県白河市
岐阜県白川町
岐阜県白川村
千葉県白子町
山形県白鷹町
北海道白糠町
和歌山県白浜町
〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。9月28日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育に高齢の職員が多いのは何故ですか?(9月22日)
放課後児童クラブと放課後等デイサービスの違いは何ですか?(9月23日)
子どもが学童保育に行きたがらなくなるというのはなぜですか?(9月24日)
放課後児童クラブの行事、イベントはどういうものがありますか(9月25日)
学童保育所の耐震構造はどうなっていますか?(9月26日)
放課後児童クラブに保護者会があります。役員決めが上手くいく方法はありますか?(9月27日)
学童保育所が小学校建物内にあることのメリットとデメリットは?(9月28日)
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)
※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
メールアドレスは、info@aiwagakudou.com になります。